駅を中心に発展していく海老名で、昔ながらの田んぼや“かかし”の風景を楽しめる「かかしまつり」。
40作品ほど並んでいる「かかし」たちは、それぞれ工夫が凝らされていて、モノづくりにおける勉強になりました。
海老名が誇る秋の風物詩「中新田かかしまつり」
海老名市の50周年記念誌によると、約30年前に米や野菜を持ち寄った「夕市(ゆういち)」というイベントで、人を集めようと生まれたアイデアが、この「かかしまつり」だそう。
〝継続は力なり〟という言葉があるように、続けていたら「海老名の秋の風物詩」と呼ばれる今のかかしまつりに発展していったそうです。
継続の難しさと、受け継ぐ覚悟を学びました。
主催団体のHPでは、新型コロナウイルス感染症の影響や団体メンバーの高齢化などを理由に、これまで主催してきた団体「中新田かかしまつり実行委員会」が解散することを6日6日に発表。これに伴い、かかしまつりも終焉を迎えたと思われました。
しかし、6月24日に再度HPが更新され、新たに「中新田かかしまつり保存会」が発足し、これまでの事業を継承していくという吉報の発表がされていました。
時代の移り変わりも大きく、継続の難しさを痛感しましたし、これを受け継ぐ覚悟がある人がいて、今年の開催に至ったことは、とても素敵なことだと思いました。
手を抜かない制作者。こだわりのディテールがすごい。
今年の「中新田かかしまつり」には40作品ほどが並んでいます。
数ある作品の中で最優秀賞を飾ったのは、子どもから大人まで人気を集めるニンテンドースイッチのゲーム「あつまれ どうぶつの森」ならぬ、「かかしの森(作品名)」。
とても精巧で、表だけでなく裏側までしっかりと作られているところに、制作者のこだわりを感じました。
また、中新田かかしまつりの常連者の作品「令和の怪物」(千葉ロッテマリーンズ・佐々木朗希選手)は、等身大?(190㎝/選手名鑑情報)で作られていて、その佇まいや表情から迫力が伝わってくる作品でした。
おわりに
いつも見てしまうのは、見えている部分だけでなく、見えない(裏側・今回は背中)部分。制作者の作品づくりにかける思いが見えるように、やはり背中部分もバッチリ仕上がっていました。こういう〝こだわり〟が大切だと思いますし、職人らしさが伺えます。
並んでいる作品を見て、何の気なしに評価をしてしまうものですが、制作者たちは作品のお披露目のために、時間と労力を惜しみなくかけて頑張ってきたことを想像すると、胸が熱くなります。
世の中(特に仕事)では、いかに効率良く業務を遂行していくことが問われているかのようにも感じますが、こうした〝こだわり〟を決して失ってはいけないことを感じる機会になりました。
この時期は毎年、雨が降ってしまうことが多いのですが、1日でも長く、多くの人を楽しませてもらいたいです。
今回も読んでいただき、ありがとうございました。
イベント情報
名称:第30回中新田かかしまつり
開催期間:9月3日~9月19日(月・祝)
HP:https://kakashi.nakashinden.com/