今回は「こどもエコすまい支援事業」「先進的窓リノベ事業」に続き、〝給湯省エネ事業〟を説明します。
国はこの3事業を総称して「住宅省エネ2023キャンペーン」と名を打っており、今回の〝給湯省エネ事業〟は経済産業省(資源エネルギー庁)が管轄となります。
事業名のとおり、〝給湯〟がメインとなり、対象商品が「エネファーム」「ハイブリッド給湯器」「エコキュート」と限られているため、他の事業よりも分かりやすいと思います。例年に勝る寒さにより、給湯器の調子が悪くなっている人は、今後に備えて知っておいて損のない助成金・補助金制度なので、ぜひ参考にしてみてください。
【給湯省エネ事業】どんな事業なのか。
さて、事業の概要についてですが、「給湯省エネ事業」の公式HPでは以下のように記載されています。
給湯省エネ事業は、家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野について、高効率給湯器の導入支援を行い、その普及拡大により、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的とする事業です。
前述したように、今回は〝給湯〟に対する助成金・補助金制度ということですが、具体的には「〝高効率〟給湯器」のことを指します。
【給湯省エネ事業】高効率給湯器とは。
本事業の対象となる〝高効率給湯器〟は以下の3つになります。
家庭用燃料電池(エネファーム)
動力:ガス(水素)
発電能力:あり
本体販売価格:100万円前後
都市ガスやLPガス等から水素を作り、その水素と空気中の酸素の化学反応により発電するもの。資源エネルギー庁のHPによると、エネファームの出荷台数は2021年度に累計43万台に達したとの事です。2009年に登場してから出荷台数が増加するとともに、300万円だった販売価格は100万円をきるくらいまで下がってきています。
電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機)
動力:ガス&電気
本体販売価格:70万円前後
ヒートポンプ給湯機とガス温水機器を組み合わせたもの。ふたつの熱源を効率的に⽤いることで、⾼効率な給湯が可能です。
エコキュート
動力:電気
本体販売価格:40万円前後
ヒートポンプの原理を⽤い、夜間電力や太陽光で発電した電力を有効に利用して冷媒の圧縮・膨張サイクルによりお湯を作り、貯湯タンクに蓄えて必要なときにお湯が使えます。以前の記事(リンク下部)にも掲載しましたが、エコキュートは導入されて10~20年が経っており、取替時期がきている人も多いことから、需要が大きいのではと考えられます。
【給湯省エネ事業】補助額について。
一番興味のある「補助額」についてですが、エネファームが15万円/台、ハイブリッド給湯器・エコキュートに対しては5万円/台となっています。戸建て住宅の場合はいずれか2台まで取替することも可能です。
【給湯省エネ事業】施主のするべきこと。
お客様ご自身がすることは、他事業と同様になりますが「施工業者選び」です。もちろん、リフォームをするかしないかの検討からにはなりますが、補助金を活用したい人は、給湯省エネ事業に登録をしている「施工業者」でなければ、補助金を得ることはできません。
問合せをする際に、施工業者に確認をしてみてください。
おわりに
立て続けに「省エネ」に関する話を書いていたら、電気の付け消しやエアコンの使い方、お風呂の追い炊きなど、身近なことから色々できることを感じます。
知れば実践したくなるし、知れば知るほど面白い。アリストテレスが言っていたように、人間は知ることを欲する生き物なんだな、と思います。
きっとここまで読んでくださったアナタもそういうことですね。ぜひ他の記事からも知識を得ていただければ幸いです。今回もありがとうございました。
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