3月31日に補助金申請が開始された2日後から、先進的窓リノベ事業を含めた住宅省エネ2022キャンペーンのHP内で「申請額の割合」がパーセンテージで示されています。この数字は、平日の午前中に更新され、その日の午前0時時点での数字をあげているとの事です。
4月10日現在、予算に対する補助金申請額の割合(概算値)は「6%」。補助金が始まる前に終わる?と(私が)思っていた数字に比べて、はるかに低い数字が表示されています。弊社の初週の動きや、それを踏まえた今後の見解についてお伝えしていきます。
思っていたより申請額が少ないのは、なぜ…。
3月31日の申請開始初日はアクセス集中による回線トラブルが長時間続き、弊社で申請が完了したのは4月1日の夜中で、申請番号は「6557」。初日以降はスムーズに申請ができるようになり、先週末の4月7日に申請した番号は「21856」でした。
以前にもお伝えしましたが、予算総額1000億円に対して、1申請あたりの平均補助金が50万円だとすると申請可能数は20万件、100万円だとすると10万件となります。(勝手な予測ではありますが)申請数は開始から1週間で2万超えでしたので、単純計算で(平均申請額が50万円であれば)〝10週〟で上限に達することになると考えられます。
申請にあたり大きな障壁となるのは、予約申請でも「提出書類に、契約内容にかかる工事の着工写真が必要」で、申請内容に多いと思われる「内窓設置(のみの工事)」においては、基本的に施工に入らなければ申請ができないことになります。分かっていることは、LIXILやYKK APの窓関連の大手メーカーが納品の遅延を発表していることから「〝すでに〟申請待ちが大勢いる」ということです。
補助金がもらえなかった場合、誰がその分を負担する?「共同事業実施規約」の内容が変更されました。
HP上で4月7日に更新がありましたが、契約者と施工事業者が取り交わす「共同事業実施規約」に以下の変更がありました。
(改正後)
第5条(本補助金の申請ができない場合等の取り決め) 甲及び乙は、以下の(イ)~(ニ)に該当する各事由により、本補助金の申請ができない、又は交付を受けられない等の場合における損失等をその責めの程度を勘案して負担するものとし、負担の範囲とその方法について、予め双方で取り決めを行わなければならない。
(改正前)
第5条(本補助金の申請ができない場合等の取り決め) 甲及び乙は、以下の(イ)~(ニ)に該当する各事由により、本補助金の申請ができない、又は交付を受けられない等の場合における損失等の負担の範囲とその方法について、予め双方で取り決めを行わなければならない。
「本条は、本補助金の交付申請前に予算が上限に達する等、補助金の交付が受けられない場合について、工事発注者と窓リノベ事業者とのトラブルを避けるため、補助金相当分に係る双方の負担範囲とその方法について、予め取り決めておくことを求めるものです。この取り決めにあたっては、その責任の程度を勘案して負担することが前提であることから、その旨を明確にしました。」
HP上にも「※重要」の表記があるように、現在騒がれている「補助金予算の終了に対して、国としては早目に対応した」というイメージでしょうか。(元からではありますが)国の責任になることは明確に無い状況ですので、補助金が交付されなかった場合においては〝発注者または施工事業者のどちらかが負担する〟ことになります。
本事業の「11月8日以降の着手も適用内」というのが、こどもみらい住宅支援事業の補助金がもらえなかった方からの措置と考えると、ここで先手を打っているところから、今回はその再支援のようなものがないのかも知れません。(予算が早目に無くなるということは国民から需要があるということなのですが…)
これから依頼をしようとする人は、この点を注意する必要が大いにあるといえます。
おわりに
「補助金があるから工事をしたい」なのか「補助金よりも生活が快適になる方がメリット」なのかの判断をしっかりと行うことが、工事発注者と施工事業者の取り決めでは重要なポイントです。大きな費用がかかる住宅リフォームですので、よく考えて行動していきましょう。
関連HP
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